イギリスの雑誌 MONOCLEが2008年度の都市ランキングを発表した。
このランキングは単なる人口や経済規模だけではなく、さまざまな要素からなる「最も住みやすい都市」というコンセプトで選出されている。ベスト25が掲載されており、日本の都市は3つほどランクインしている。
この号には僕の好きな都市工学者のRichard Floridaによるショートエッセイも掲載されていて、非常に面白い号となっている。
MONOCLE版ランキングでは、都市の順位は以下の要素から成っている。
人口
国際線の乗り入れ数
犯罪発生件数
公立教育
医療
日照時間
社会寛容性(特にホモセクシュアルに対する)
文化
緑地面積
環境リサイクル
ビジネス
ショッピング
建築
公共交通機関
メディア
ネット環境
などなど....
そして以下がトップ10である。
1位 コペンハーゲン
2位 ミュンヘン
3位 東京
4位 チューリッヒ
5位 ヘルシンキ
6位 ウィーン
7位 ストックホルム
8位 バンクーバー
9位 メルボルン
10位 パリ
(以下省略)
デンマーク・コペンハーゲンが今年の都市ランキング第1位である。
コペンハーゲンは環境負荷が低く、デザインレベルも高い。生活も豊かで、教育や医療も充実しているし、緑地もアクセスのよい場所に位置している。小さな都市(人口50万人程度)にしては国際線の乗り入れも多い。コンパクトにまとまりつつ文化が充実している、お手本のような町だ。
2位はドイツ・ミュンヘンだ。MONOCLEによると大学、労働者のレベル、公共交通機関そしてエンターテイメントの充実度がこの130万人の都市を2位にする条件となったようだ。東西ドイツが一体となった今、首都ベルリンに文化の面で追い抜かれると思いきや、この都市独自の工夫によって、魅力ある都市基盤を維持している。
3位に日本の首都、東京が入っている。MONOCLEの独自の物差しによると人口500万人以上の大都市で25位以内にランクインしているのは、東京とパリのみである。ロンドンもニューヨークも上海もすべてランク外だ。
東京が3位にランクインした理由はいくつかあるが、特筆すべき点は
1. 公共交通機関をはじめとするインフラの充実
2. サービスの良さ
3. 都市の景観 (東京は都市景観の新陳代謝が激しく、住民を飽きさせない為)
4. 犯罪発生件数の低さ
5. 住民の親切さ
といったところらしい。
また、高齢化社会にあっても、東京の若年層のクリエイティビティは都市を前進させる要素となっている、とMONOCLEは我々の考えや行いを代弁してくれている。
この雑誌を読んで、何よりも思ったことは、我々が考えているよりも、我々が住む都市、東京はそんなに悪いところじゃないらしい、ということだ。
最近海外の都市に行って思うことは、どの国のどの都市も景気のよい悪いは別として、どこもそんなに変わらない、という点である。
みんな、それぞれ自分たちの住んでいる国、都市に不満や欲求があるし、また希望もそれと同じくらいある。それぞれの町にそれぞれの構造的な問題や社会問題があり、皆その問題に一喜一憂したり、改善(改悪)を試みている。
そのような中、長い不景気にもかかわらず、海外の雑誌は東京に高い評価を与えている。
喜ばしいことである。この雑誌を読んで、東京も捨てたものじゃない、またこの都市をもっとよくしていこうと一市民として思い続け、何かに向かって失敗を恐れず行動することは大事なことだなあ、と再認識した。
皆がこの町をよくしようと思い、行動すれば必ず何らかの変化が起きる。そう願って日々活動し過ごすことが一東京都民として東京都に貢献し、この町の前進・発展の原動力になるということをMONOCLEは教えてくれた。
http://www.monocle.com/
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